動物飼育Q&A

全国学校飼育動物研究会 第18回研究大会のアンケートの質問について

 

  獣医師との接点の取り方

 

獣医師という職種は動物病院での伴侶動物の診療だけではなく、食の安全を守り、環境の保全を図り、公衆衛生に寄与するなど多岐にわたります。地球上の生命の総合的な関わりを探求する学問の中の、大きな位置を占めるのが獣医学です。そこで当然、学校で飼育されている動物についても、強い関心を寄せている獣医師は多いのですが、実は獣医師のほうでも学校との接点を探しています。しかし、本来の業務が多忙であり、動物の福祉を追及するあまりに学校での動物飼育との関わりをためらっている獣医師も少なくありません。

 そこで、「実際に子ども達のために動物を飼育してみたい」、と考えておられる先生方から、積極的にアプローチをお願いしたいと思います。

まず、保護者の中に獣医師はいないでしょうか?いましたら率直にご相談ください。

次に、小学校の校区あるいは近隣の動物病院に出かけてみてください。動物病院は診療時間がありますので、あらかじめ訪ねてよい時間を聞いてくださると動物病院側としては助かります。

これらの方法で相談できる獣医師が見つからない場合は、地域の獣医師会に連絡してください。獣医師会は公益社団法人日本獣医師会を頭として、47都道府県と8つの政令指定都市にそれぞれあります。公益社団法人か一般社団法人として、社会貢献を大きな目標の一つに掲げ、「学校飼育動物」に関する支援事業も行っています。電話で詳しく相談内容を話し、担当の獣医師を紹介してもらってください。実践されている教育活動の目的や内容を詳しくお話ししていただければと思います。

 また、多くの自治体で教育委員会と獣医師会が協定を結び学校の飼育動物の診療や診療費の補助などを行っています。群馬県や青森県八戸市などでは「学校獣医師制度」を定めて、学校指定の獣医師という立場で学校にかかわる獣医師もおります。今後、そういう関係が広がっていくと、「相談に乗ってくれる獣医師を探す」悩みはなくなりますね。

 それでも先生が相談できる獣医師と出会えなかった場合は、本研究会宛てにメールで(school-ownedanimals@ab.auone-net.jp)ご相談ください。