兵庫県学校動物サポート協議会の実践報告です

関西学院大学教育学部における動物ふれあい教室の開催

兵庫県学校動物サポート協議会

 

    平成291128日、関西学院大学教育学部において、座学とふれあい教室を開催しました。新任教諭の多くが飼育動物の世話を任せられている傾向があります。子供たちのためと思い懸命にその職務に取り組むが、大学のカリキュラムには動物飼育に関する物がほとんど無く、知識・経験共に乏しいため、どうしたらよいかわからず途方に暮れているという事例をよく目にします。学校で動物を飼育する事から得られる恩恵は、教師のきめ細かな指導の有無に左右されます。学生時代にこそ動物との触れ合いを体験し、基礎的な知識を吸収してもらいたいとの思いが原点です。
                           
   この企画は、関西学院大学で生物学の教鞭をとられている湊秋作教授と、本協議会西宮地区代表の水澤栄雄獣医師との面談がきっかけとなり実現しました。

    当日は、学生約80名を対象に、最初は教室で60分座学。なぜ獣医師がこのような活動をしているのか、また、学校や園で動物が飼育されているのか、世の中で「動物」が注目されだした理由、なぜ人は動物を愛するのか?これからの課題等について講義を行いました。続いて実際にふれあう実習。キャンパス中庭に移動してウサギを抱き、心音聴取をしてもらいました。

   兵庫県学校動物サポート協議会は、兵庫県内で学校飼育動物の飼育支援活動を行っている市単位の獣医師会の横の連携と情報交換を目的とした集まりで、小学校の先生や大学教授も入会されています。関西学院訪問の当日は、尼崎市、西宮市、三田市、明石市、神戸市の各獣医師会から15名が参加しました。

    訪問に際して産経新聞からの取材を受け、過日同新聞のウェブ版で紹介されました。その報道を見て、日本テレビ朝の番組「スッキリ」が、学校で動物を飼う事の是非をテーマに取り上げ、その後他の番組制作会社からも取材があるなど反響の多さに少々驚いています。番組では、先生に負担をかけてまで学校で動物を飼う事には反対と言う意見も聞かれました。しかし、学校で動物を飼う事から得られる数多くの効果を知り、適正な飼育方法を知ることでその負担は軽減されます。今回のような取り組みは、獣医師会同士横の連携を主旨とする協議会の力によって遂行されました。今後もこのような活動を継続して行きたいと考えています。

                          

文責:兵庫県学校動物サポート協議会代表 物延 了